オウルエル王国には二人の姫がいた。
女神フィノーラの加護を受け、姫騎士として剣を振るう姉、リディア。
女神ティアノンの加護を受け、踊巫女として魔界ゲートの封印を繋ぎ止める妹、フリージア。
父であるクルール国王を病で亡くし、国王の跡継ぎとして即位したリディアは、
騎士団を率いて魔物や賊を相手に闘っていた。
「私も父のように、皆を支え導ける人になりたい…!」
その想いとは裏腹に、リディアの叔父であるコレッキオは魔物と手を組んで、国王の座を奪い取ろうと奇襲をかける。
リディア騎士団は必死に抗うも全滅し、城は陥落…。
妹フリージアは魔物によって捕えられ、その清き身体を醜きオーク達に犯されてしまう。
コレッキオは、彼女の踊巫女の力を利用するため、その心までも闇に堕とさんと洗脳調教を開始するのだった。
一方、辛くも城下町へと落ち延びたリディアは、妹フリージアの救出とオウルエル王国を奪還するべく、騎士団の再編を計画する。
しかし傭兵を雇うために必要なお金は膨大で、今のリディアにはとても手が出ない程の額だった。
また、自分の身を犠牲にして救ってくれた侍女クリスの容態も悪く、治すには多額の治療費が必要だ。
刻一刻と迫る期限。どうやって資金を用意すれば…。
リディアは選択を迫られるのだった。